東京ヤクルト 敵を知り己を知れば百戦危うからず(広島 投手編)
こんにちは。
デイビーズ、ペレスの調整が順調に進んでいるようでホッとしているパラドックスです。ルーキのニュースだけが全く出てきませんが、どんな状況なのか気になる所です。
さて今回は「敵を知り己を知れば百戦危うからずシリーズ」の広島・投手編です。
(巨人、阪神編にご興味のある方はこちらからどうぞ。巨人・投手編、巨人・野手編、阪神・投手編、阪神・野手編)
まずいつも通り、投手のリストを。
昨シーズンのチーム防御率は2.92と巨人に次ぐ成績を残した投手陣ですが、通算8年間で97勝、二度の沢村賞に輝いた前田がメジャーへ移籍した穴はそう簡単に埋まるものではありません。2013年に24勝0敗という空前絶後の成績を残した田中将大を中心に日本一になった楽天が、彼の退団以降二年連続で最下位に沈んでいる例を見ても、その大変さが分かります。
幸いにも黒田が現役続行、左のエース・ジョンソンも健在なので、最悪な事態は避けられましたが、選手層の薄さは否めません。
上表を見れば一目瞭然ですが、年齢、利き手のバランスが非常に悪く、最も働き世代となる30~34歳のピッチャーがジョンソン以外にいません。また、左投手が著しく少ないという欠点があります。獲得した新外国人投手は二人とも右腕で、なぜ左腕を獲得しなかったのか理解し難い編成です。FAの選手を獲得しないという球団方針もありますが、それでもトライアウトに参加した選手を獲得したり、トレードをしたりするなど、もう少しバランスに配慮した戦力補強があっても良いように思います。
次にポジション表です。
先発ローテーションは、黒田、ジョンソン、福井まで確定でしょう。ここに、二桁勝利経験者の野村、救援から再度先発に戻ってくる大瀬良、昨シーズン数試合で先発を任された薮田・戸田が争う展開。中でも球の力は誰もが認める大瀬良が一本立ちできるかはチームの浮沈に大きく関わってきます。来年以降も黒田が現役を続けるか不透明な中、次のエースを目指し、最低でも10勝を首脳陣は期待しているはずです。
前田が抜けたとはいえ、先発陣の力は他チームに見劣りませんが、問題は救援陣。リリーフは昨シーズン29セーブを上げた中崎で決まりですが、そこまでをどうやって繋いでいくか。
昨シーズンのヤクルトのように外国人選手に任せるという手もありますが、野手に外国人選手3人(ルナ・プライディ・エルドレッド)を使うとなると、外国人枠の問題があり、それも出来ません。投打のバランスと、調子の善し悪しを見て、やり繰りするしかないでしょう。動画を見る限り、ヘーゲンスのほうが制球は安定していそうなフォームをしています。ジャクソンは腕が遅れて出てくるので、145km/h程度のスピードボールが投げられるようなら、右打者は打ちにくそうです。
また左腕は、ベテランの久本、江草(久本は昨シーズン登板なし、江草もわずか7試合)と飯田(同16試合)の3人しかいず、中堅どころである中村、佐藤の覚醒、もしくは新人の仲尾次が即戦力になってくれないと、今年にかぎらず当面は厳しい状況になりそう。
結局、この数年と同じく一岡、今村に今以上の安定感とスタミナを付けてもらい、フル回転させるしかなさそうです。永川も、かつてのスピードがなく、得意のフォークで空振りが取れなくなってきていますからねぇ・・・やはり、打者の外国人を一人減らし、ジャクソンかヘーゲンスをブルペンに置くほうが良いのかなぁ。次回の打者編でも考察してみましょう。
次回は広島・野手編です。
ではまた。