東京ヤクルト連覇への道 2016年攻撃陣の見どころは5つ (後編)
こんにちは。
見どころの4つ目は「二番手捕手をいかに育てていくか?」です。
ようやく中村がリーグを代表する捕手に成長したのに何言ってんだと思う方もいるかもしれませんが、中村が正捕手として成長すればするほど、控え捕手との実力差が広がっていき、怪我で戦線離脱した場合に大きな痛手となるのです。
昨シーズン中村は143試合中、134試合でスタメンマスクをかぶりました。他にスタメンマスクをかぶったのは西田の9試合のみ。他の捕手は田中と藤井がちょろっと出場しただけです。古田全盛時代には野口という優れたバックアッパーがチームを支え黄金期を作り上げました。ポジション柄、中村の怪我をゼロにすることは不可能でしょう。不急の事態に備え、二番手捕手にもある程度の出場機会を与え成長を促すことは首脳陣の大切なミッションです。
今のところ田中、藤井、西田がその候補ですが、この数年に大きく出場試合数を減らしている田中は外様ということもあり、先が長いとは思えません。ここは中村と年齢が近い、藤井と西田に成長の機会を与え、中村を安心させないような状況を作り上げて欲しいものです。
最後の見どころは「選手生命の危機に立たされている選手の巻き返しはあるか?」
ズバリ名前を上げてしまえば、浩康、武内、飯原、森岡の4人です。前三者は生え抜きのベテラン、森岡は生え抜きではないものの昨シーズンまで選手会長を務めていた中心選手の一人です。しかし昨年は4人揃って、大不振の一年でした。揃いも揃って打率は2割前後。
選手名 | 打率 | 試合数 | 打席数 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 出塁率 |
田中 浩康 | 0.201 | 82 | 151 | 134 | 27 | 1 | 11 | 3 | 0.272 |
森岡 良介 | 0.188 | 75 | 125 | 112 | 21 | 1 | 9 | 1 | 0.246 |
武内 晋一 | 0.197 | 51 | 71 | 66 | 13 | 0 | 3 | 0 | 0.243 |
飯原 誉士 | 0.219 | 18 | 34 | 32 | 7 | 0 | 3 | 0 | 0.235 |
年齢、年俸を考えるとまさに崖っぷちまで追い込まれています。現在彼らの力が必要とされているのは、レギュラーメンバーが戦線離脱した時ですが、それも中堅クラスの選手が育ったり、外部から戦力が入ってくれば、その役目を終えることになります。
多分、この内何人かは今シーズン限りでユニフォームを脱ぐことになるでしょう。それでも長年ヤクルトを支えてくれた彼らに最後の奮起を期待したい。
引退間際に日本シリーズで「代打満塁サヨナラ本塁打」をかっ飛ばし、結局引退を一年伸ばした杉浦亨のような選手もいるじゃないですか。最後の最後まで諦めずに頑張って欲しい。
心より活躍を期待しております。
ではまた。