東京ヤクルトを応援するブログ+α

親子で応援している東京ヤクルトスワローズの試合内容、編成等について自由気儘に書いています。

東京ヤクルト 野手陣のデータ 盗塁編

野手陣のデータ分析、今回は盗塁編です。

過去の記事にご興味ある方はこちらからどうぞ。

打率編得点圏打率編出塁率編犠打飛編

 

□チーム別

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まずはチーム別の数値ですが、成功数83、盗塁を試みた企図数114でともにリーグ3位。成功率は72.8%とほぼリーグ平均値でした。パ・リーグと比較すると、リーグ全体で盗塁企図数が3割以上も少なく、パ・リーグの方が積極的に次の塁を狙っている様が分かります。特に日本ハムは企図数こそ楽天に及ばないものの、成功率は77.9%と非常に高く、成功数は134と圧倒的な数字を残しています。後ほど個人別成績でも触れますが、日本ハム複数人が多くの盗塁数を残しており、山田一人でチーム盗塁数の4割を稼いでいるヤクルトとは全く異なります。

 

両リーグの差は犠打数と同じく、DH制の有無が影響していると考えられます。一死もしくは二死、ランナー一塁の局面で9番打者が打席に立つ場合。セ・リーグではピッチャーがバントをし、確実にスコアリングポジションへランナーを進めるケースが多いですが、パ・リーグでは野手が打席に入るので、バント以外にも盗塁やエンドラン(エンドラン崩れも盗塁企図数に含まれる)など多様な攻撃が可能になるからです。

 

□個人成績

次にリーグ別に盗塁数10個以上の選手をピックアップした表です。

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セ・リーグは山田が、パ・リーグでは中島がそれぞれ34個の盗塁を決めタイトルを獲得しました。山田の成功率は89.5%と非常に高く、シーズン前から取り組んできた走力の向上が結果に即効しました。

ただ気になるのは表の一番右にある占有率です。これは各チームの盗塁最多者がチームの総盗塁数の何パーセントを締めたかのを表した数字です。実に山田の占有率は40%を超え、彼が怪我などをした場合、大きくチームの盗塁力が削がれることを意味します。

それに対し日本ハムは、チームトップの中島でさえわずか25%。チーム内に二桁盗塁を決めた選手が、なんと4人もいます。チーム成功率も77.9%と最も高く、いかに盗塁に対してチームが一丸となって取り組んでいるかが分かります。日本ハムの選手の平均年齢が極端に低いというのは有名ですが、走れない選手は採らない、走れなくなった選手は放出するというのがチーム編成上一つの方針になっているのかもしれません。

 

よく足が速いから盗塁ができると勘違いされますが、両者に一定の相関関係はあるものの、全ての俊足選手が盗塁を多く決められるわけではありません。

盗塁にはピッチャーの配球を読む技術(当然スピードの遅い変化球のほうがセーフになりやすい)、スライディング技術、帰塁技術、投手の癖を見抜く技術などトップスピード以外の技術もそれと同等かそれ以上求められます。

残念ながらヤクルトには山田以外にそれらの技術を高いレベルで持つ選手はいないようです。ただ後天的に学べる技術が多いので、チーム全体となって取り組めばそれなりに効果をあげられるのではないかと思います。せめて、上田、比屋根、三輪の3人には二桁の盗塁を決められるよう、技術力の向上に努めて欲しいものです。

 

既に有名ではありますが、巨人・鈴木の盗塁術は他を寄せ付けません。彼は試合終盤で最も相手から盗塁を警戒される場面で代走として出場し、その厳しい環境下で9割を越える成功を収める力は驚異的です。今シーズンの終盤「あー三輪が鈴木だったらなぁ~」と思ったことが何度あることか。代走に出るだけで球場全体の雰囲気を変え、相手へのプレッシャーを与えられる選手はそういるものではありません。

来シーズンからチームに入る山崎にはネクスト鈴木と呼ばれるようになって欲しいな。

 

ちなみにこちらは歴代盗塁数TOP20。

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                       (出典:NPB

 

若い人は知らないと思いますが、福本っていう元阪急(オリックスの前身)の選手はぶっちぎりの1065の盗塁を決め、メジャーのリッキー・ヘンダーソンに抜かれるまで世界記録を持っていました。

1000って、ほんと信じられない数ですね。50盗塁 x 20年ですよ。高卒で入団し38歳までず~っと50盗塁し続けるなんて、想像すら出来ません。

 

山崎、リッキーや福本にならんでもええ。ネクスト鈴木になってくれるだけで俺は満足じゃ!

 

次回は長打率です。